えこぴーのエコのたね・・・もっとプラごみ削減
こんにちは えこぴーです
さて、先日、プラスチック汚染に関して法的拘束力のある国際プラスチック条約の策定に向けた政府間交渉委員会において、条文案の合意が見送られた、とニュースになっていました。国連の条約と聞くと日常生活と遠くかけ離れた話題のような気もしますが、実は海洋プラスチック汚染を含むプラスチックによる環境汚染を防止するためにはとても重要なものです。※1
今年2月には、東京農工大学 高田秀重教授の研究グループにより、国内で初めて人の血液中から極めて小さなプラスチック粒子が検出され、さらに食品容器など幅広く使われている「ポリスチレン」も検出されたとの発表があったとのことです。※2
プラスチックの生産量は今後も増大し続けるとも言われており、早急に国際的な対策の必要性を感じます。
海洋プラスチックごみ問題に関しては、2019年6月のG20大阪サミットにおいて、共通の世界のビジョンとして2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにまで削減することを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有されましたが、九州大学 磯辺篤彦教授(海洋物理学)の研究グループによると、 2050年までに追加的な海洋プラスチック汚染をゼロにするためには、2035年までに世界平均で、2019年における流出重量の32%を削減する必要があると推定されたとのことです。※3
海洋プラスチックごみの流出量については様々な論文がありますが、多くの文献では年間800万トンの推計値が引用されているようです。※4
想像をはるかに超える膨大な量ですが、プラごみ削減のために個人でもできることがあります。
たとえば、
・ペットボトル飲料に代えて、繰り返し使えるマイボトル(水筒)やマイカップを持参する
・衣類はなるべく天然繊維製品を選ぶ
・洗濯の際は洗濯表示にしたがって、洗濯ネットを使用し、糸くずフィルターはこまめに掃除する
・使い捨てプラスチック製品は使用しない
・植物繊維製のセルローススポンジや天然素材のたわし等を使用する
・買い物の際には、環境ラベルなどを参考に環境に配慮した商品を選ぶ など ※5
小さな事でもできることから実行してエコフレンドリーな生活スタイルを目指したいですね。
〇出典・参考ウェブサイト
プラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際文書(条約)の策定に向けた第5回政府間交渉委員会の結果概要(環境省報道発表資料) ※1
海洋プラスチック汚染の進行を防ぐ流出プラスチックの削減目標を提案(九州大学ウェブサイト) ※3
全世界 海洋プラスチックごみの実態把握及び資源循環に係る本邦技術の活用に向けた情報収集・確認調査 最終報告書(JICA 2020年3月) ※4
令和5年度検討結果日本の海洋プラスチックごみ流出量の推計(環境省 海洋環境課)
海洋における将来のマイクロプラスチック浮遊量の予測結果について(環境省報道発表資料)
マイクロプラスチックによる水環境汚染の生態・健康影響研究の必要性とプラスチックのガバナンス(日本学術会議)
令和2年度環境白書 海洋プラスチックごみ問題について(環境省)
時間があったら、「プラスチックごみ問題」についてインターネットで調べてみるのもいいですね
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